3年前、実父が肺がんで他界したのをきっかけに、家族が
立て続けに病気になり、病院に通わない日はないというくらい、
看護に慌しい日々を送るようになりました。
最初、自分にはこのセッションは必要ないと思っていました。
有名なご先祖様がいらっしゃる子孫の方を羨ましく思った時期も
ありましたが、日頃は気にも留めず、先祖供養などまったく
考えてもいませんでした。
ところが、実母の乳がん発覚と同時に父方の祖父や母方の祖父も
がんで亡くなっていることを知り、単に本人の生活習慣の問題なのか、
それともがんが続く背景には何か隠されているのか、気になり始めました。
「がん家系」という言葉もあるくらいですから。
そこで友人の薦めもあり、ひかり。さんの先祖供養のセッションを
受けさせていただくことに決めました。
私の先祖供養は、家系図作りから始まりました。
亡き実父が家系図を作るために、曽祖父までの除籍謄本を
集めていたことが判り、看護の合間をみて、実家にあるアルバムも
引っ張り出して家系図を再現しました。
まず、家ごとに独立した大きめの紙を用意。
ご先祖様の個人情報をカードに書いて貼り付けます
(こうすると人数が増えてもカードの移動が容易です)。
カードを線で繋ぎ、写真があればその傍に貼っていきます。
ひかり。さんによると、写真は本人の波動が入っているので有効だそうです。
こうしたことで、家系図はより生き生きしたものとなりました。
セッションには四家(父方、母方、配偶者の父方、配偶者の母方)の
家系図4枚とアルバム、除籍謄本のファイルも持っていきました。
先祖供養のセッションの前に、私からご先祖様についての
知りうる情報を説明させていただくのですが、ひかり。さんは
家系図や資料を熱心にご覧になり、メモを取ったり質問されたりと、
何度かやりとりを繰り返すうちに、家々の大まかな構図が見えて
きました。
判ったのは、家系のカルマは職業の影響が大きく、長男が
受け継ぎやすいこと。
父方の祖父は咽頭ガンで亡くなりましたが、
父を飛び越え、孫である二人の弟たちがバセドウ病(甲状腺の病気、
やはり喉)で受け継ぎ、私と結婚したことで、夫にもそのカルマが
流れたことを知りました。
また、ご先祖様は子孫に大変な期待を寄せていらっしゃいました。
その反面、できるだけ子孫が苦労しないよう病気を分散化して
くださっていることも知りました。
亡き父は私がよく事情を察していて「娘に任せておけば安心」という
気持ちと心配が入り混じった状態でした。
いちばん大切なのはご先祖様が悟りの境地へ上がっていただくこと。
子孫ではなく、神様に願いを叶えていただくことでした。
先祖供養が始まりました。
私は目を閉じ、静かに瞑想します。
ひかり。さんは、四家のご先祖様の他にも、ご先祖様に関わりが
あった方々に対しても呼びかけてくださいました。
ご先祖様が生きた時代の背景は様々です。
戦争、飢餓、病気、事故、自殺…
呼びかけを聴いて感じたのは、実際には家系図に書かれていない
方々が何と多いことか!そちらの方が膨大だったのですから!
私はひかり。さんと共に、ご先祖様の苦悩に気付かなかった無礼を
詫びました。
呼びかけが始まると同時に鳥肌が立ち、身体はぶるぶると
震え始めましたが、頭上は暖かく、何とも不思議な感覚に包まれました。
ご先祖様の満たされない想い、呪縛が開放されていくにつれ、
心は愛に満たされ、静かに涙がこぼれてゆきます。
「ありがとう…」
その言葉と共に、ご先祖様やご先祖様に関係があった方々は、
愛と喜びに満ち溢れ、天界へと上がっていかれました。
ああ、喜んでいただけて良かった…。
私は肩の荷が降りたような、すっきりとした軽い感覚がありました。
セッション終了した翌朝、私は仏壇にお線香をあげ、ご先祖様に
呼びかけました。「ご先祖様、幸せですか?」と。
すると呼びかけに反応するように、仏壇は以前にもまして輝きに
満ちていました。
家族は社会の縮図です。
子どもにとっては最初の社会です。
今ここにいる私たちは、ご先祖様によって脈々と受け継がれた
命のリレーによって、誰一人として例外なく存在しています。
家族であるにも関わらず、それとも家族だからでしょうか、
核家族が一般化し、個人個人は干渉に束縛されることなく
自由になりましたが、その一方で心配させたくない、迷惑かけたくない
と互いに遠慮し、いつしか本音を語らなくなり、顔は見えていても
何を考えているのか判りにくくなってしまいました。
本気でぶつかり合うことを恐れてしまったようにも感じています。
このセッションを通じて体験したのは、肉体は失っても、眼には
見えなくても、愛の絆は消えないということ。
私たちがご先祖様を想うように、ご先祖様もまた子孫を想って
くださっているということでした。
私の家族のテーマは「愛と信頼、共有」です。
思いがけず長時間のセッションとなりましたが、私はこの素晴らしい
経験談を二人の弟たちともいつかシェアできれば、と思っています。
ご先祖様が幸せになっていただき、私も幸せです。
先祖供養は、私にとって自分のルーツを知る気付きの機会となりました。
ありがとうございました。
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